商売の原点とは

商売の原点

コトマーケティングの基本となるのは、この2つです。

・誰に、どんなコトができるのか
・それが、どうしてできるのか

これをいつも頭の片隅に置きながら、情報の発信や行動をしていくこと。
それによって、少しずつですが相手のコトを考えることや、思うこと、寄り添うことが当たり前になっていくのです。

これは、商売の原点とも非常に似ているところがあります。
もしあなたが「商売の原点とはなんですか?」と聞かれたら、どんな答えを用意するでしょうか?

これは、価値観が違うので人それぞれかもしれませんが、コトマーケティング協会ではこう定義しています。

商売の原点とは・・・お客様への思いや考え、哲学を形にして届けること。自分達の持っている思いを、サービスや商品、そして情報や行動を通してお客様に届けることです。

そう、私たちは決して品売(品を売る)をしている訳ではなく、商売をさせてもらっているのです。だからこそ、思いを持ち、その思いを形にして届けることが大切になる。

お客様への思い=誰に、どんなコトができるのか
形にして届ける=それは、どうしてできるのか

こうして考えていくと、コトマーケティングの基本は、商売の原点に非常に近いことに気付きます。

これを実践していけば必ず商売は繁盛する。
僕は確信を持っています。

なぜなら、それをしっかりとこの目で見てきたからです。
京都の南の方に席数40席ほどの喫茶店があります。
約40年前からずっと繁盛し続けてきた地域では伝説のような喫茶店です。

その店主は、もともと友禅の型紙彫りの職人でした。
でも、呉服も着なくなり、型が必要なくなり、どんどん仕事がなくなってきたのです。
大好きな仕事も社会にとって必要でなくなり、1~2年は工場などで働き食いつないだのですが、それも難しくなり商売を始めることを決意します。

でも、商売なんてやったことない、お客様もいない、経営も知らない。
何もないところからのスタートでした。

義理の父親と母親が農業をやっていたことで土地はあったので、その土地に建物を建てて喫茶店をはじめたのです。普通に考えたら、どう考えても上手くいくはずがないこの挑戦ですが、大方の予想を覆してオープン当初から大繁盛するのです。

なんにもなかった店主が一体なにをしたのか?

店主は、お店がオープンするまで近所の街中を歩き回りました。
国道で通る車をみては、、、この人たちはどこからくるんだろう?朝ご飯は食べてるのかな?なんてことを考え、何かできることはないだろうか?と。

PTAの会合に参加して、耳を澄ましていると、、、「たまには外でミーティングしたいわよね」というコトバを聞くと、何かできることはないだろうか?と。

近所のご夫婦と話していると、、、「日曜の朝ぐらいはゆっくりとブランチにでも出かけたいわね」というコトバに、何かできることはないだろうか?と。

近所を歩いては、人を見て、人と話し、人にできることはないかと考えたのです。

結果、朝の7時オープンにしたのは、工事現場に行く人が現場に行く前にお腹いっぱいになってもらうため。10人程度のミーティングルームをつくったのは、PTAや子供会の会合で使ってもらうため。モーニングを5種類用意したのは、ご家族連れでも其々に喜んでもらうため。その他にも、お花や書道の教室の先生にできることは?ひきこもりの子供にできることは?高校を中退した子にできることは?などなど、常に人を見て、人にできることを考えてきた結果、オープンから約40年繁盛し続けたのです。

そして店主が75歳になるその年、引退を決意します。
引退を決めてからは、いつにも増して満席の店内。閉店1週間前からはお客様から花束がいっぱい届いて、店中を埋め尽くすような状態に。「俺たちの居場所がなくなるのは寂しいけど、長い間ありがとう」そうお客さまに言われながら店を〆たのです。

どうして、そんなに詳しく知っているのかって?
それは、僕の両親だからです。

僕は、こんな両親の後姿をみて育ちました。
だから、仕事は絶対に楽しいと思えます。
お客様にありがとうと言われ、頼りにされ、料金を喜んでお支払いいただく。
そんな仕事は、けっして難しく特殊なことが必要なのではなく、きっと誰もができることを、しっかりとすることで可能なんだと思えます。

・誰に、どんなコトができるのか
・それが、どうしてできるのか

これをベースに、きっとお客様に喜んでもらえ、繁盛し、仕事は思いっきり楽しくなる。特殊な能力や、特別な技術がなくても可能なのです。

そして、これこそが商売の原則なんだと。
この原則を守り、しっかりと行動に移していけるようにたくさんのクライアントさんと実践を繰り返し形にしてきたのが、コトマーケティングです。

あなたが楽しく仕事をするための、お役に立てれば嬉しいです。

 

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