コト消費の裏側

2016年後半から「コト消費」というキーワードがメディアにも出てきて、
インターネットでの検索数が一気に伸びました。

その発端は、インバウンドの観光客がきっかけです。

「コト消費」で検索してみると、いろいろな記事がでてきますが、
その中でもまずこちらをご覧ください。

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【旅行大手、コト消費深掘り】
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO15422740X10C17A4TI5000/

旅行大手が訪日外国人に人気が高まっている「コト消費」サービスを充実する。

日本旅行は手軽に着物レンタルをできるようにし、
阪急交通社やJTBは研修・報奨旅行の獲得に乗り出す。

「爆買い」の沈静化で訪日客の1人あたり旅行支出は減る傾向にあり、
「コト消費」を深掘りする。

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【訪日客のコト消費つかめ、旅行大手、そば打ち、陶芸などPR】
https://www.nikkei.com/article/DGXLZO12087940U7A120C1TI5000/

カヌーやそば打ち、陶芸など体験型レジャーの予約サイトが
訪日客の取り込みを急ぐ。

JTBやエイチ・アイ・エス(HIS)、楽天などが出資するサイトが、
海外への販路拡大や多言語対応、メニュー拡充を進める。

個人で地方を巡るリピーターが増え、
体験重視の「コト消費」にシフトしていることに対応する。

(日経電子版より)

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カンタンに言いますと、中国人観光客が「爆買い」をしなくなったので、
次の消費はモノではなく、そば打ちや陶芸などの日本らしい体験だ!
そこを狙え!というような感じです。

この内容からすると、

『コト=体験』

目に見えた商品ではなくて、体験できる商品づくりをしないといけない。
という風に見えますが、それはあまりに表層的な見方です。

観光客は、日本のモノは手に入れたので、

今度は日本のコトを手に入れたいと思っている。

日本のコト=日本の楽しいコト、怖いコト、信じるコト、驚くコトなど、

こう言った「コト」に触れたいと思っているので、そこにしっかりアプローチして行く必要があるんですね。

そう、「コト」は人の中にあるのです。

その人の中にあるコトを、深めたり、解決したりするお手伝いをすることで
「コト消費」に繋がるのです。

人の興味のあるコトを、深めるお手伝い
人の関心があるコトを、探究するためのお手伝い
人の不安なコトを、解消するお手伝い
人の、不便なコトを解決するお手伝い

こんな感じです^^

ひとつ具体的な事例で考えてみましょう。

例えば、あなたが旅行代理店の営業だったとします。

「爆買い」がなくなり商品が落ちた!どうしようか?と思てった時に、
「コト消費」に対応するプランをつくりなさい!と言われたとしてください。
あなたはどう考えますか?

『よし!商品は売れなくなったから、体験商品を考えなくちゃ!!!』

蕎麦打ちや陶芸、あとステンドグラスなんかもいいかな?
乗馬も体験だよな?あれ!?でも乗馬は日本らしくないか?
日本らしい体験できるものって何だろう???

と考えるのか、

『よし!中国人観光客はどんなコトに興味があるのか考えよう!』

やっぱり、中国の上海や北京というと人が多く雑踏の中にいるので、
ゆっくりのんびりと日本らしく楽しみたいんじゃないだろうか?
だったら、温泉につかって蕎麦打ち体験なども喜んでもらえそうだな!

ね、まったく違うでしょ。
この感覚、伝わっているでしょうか?^^

前者の考えで、コト消費にアプローチしていくと、続けていくうちにお客様とどんどんかけ離れたことになる可能性が高いんですね。

でも後者の考えでいくと、続けていくうちに、お客様との接点を見出し、お客様が望んでいることが提供できるようになっていくので、どんどん売れるようになる。

前者は、蕎麦打ち体験や陶芸体験という、売れそうな体験商品ばかりに目がいっている。
後者は、喜ばせたいお客様に目がいっている。

前者は、商品を売ることを考えている。
後者は、人に喜んでもらうことを考えている。

前者は、結果的に売れなくなる。
後者は、結果的に売れ続ける。

そう言う意味でいうと、コト消費というのは体験消費ではなく、お客様の心を豊かにするコトの消費なのです。

コト消費につながる、コト売り。
コト売りを具体的に実践していくのがコトマーケティングです。

結果的に売り続けるために、まずは「人」にスポットを当てる。
あなたの一番喜ばせたい方は誰でしょうか?

人の興味のあるコト
人の関心のあるコト
人の不安に感じてるコト
人の不便に思ってるコト

これは、人それぞれ違います。
日本への外国人観光客でも「人」をきちんと見る。

きちんと見て、知ることで、その人の求めているコトが見えてくるはずです。
求めていることが見えてきたら、それに対して、どんな商品やサービス、そして付加価値が付けられるかを考えて情報発信していく。

「欲しがってるコト=提供できるコト」をマッチングさせることが重要です。

例えば、道頓堀ホテルをご存知でしょうか?
外国人観光客に大人気の、飛ぶ鳥を落とす勢いのホテルです。
僕の知る限りでは、最初に中国人観光客を中心に大人気になり、その後外国人観光客全般に広がっていったと感じています。

道頓堀ホテルの想いをホームページから抜粋しました。

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●道頓堀ホテルの想い
http://dotonbori-h.co.jp/brand/index.html

創業以来、生き続ける想い

1970年。
我が国が、アジア初・日本初の「万国博覧会」の熱気に沸き、
大阪に世界中から観光客が集まった年に、道頓堀ホテルは開業しました。

やがて20年の歳月が流れ…
正面玄関に「四体像」を設置したのは1991年のことです。
この像は向かって左から東洋人、アフリカ人、アラブ人、西洋人を表現しており、
世界中のお客様をおもてなししたいという
道頓堀ホテルの想いがこもっています。

この創業以来、脈々と流れる「おもてなしの想い」は、
時を経てさらに太い幹となり、
今では、世界のお客様の「あったらいいな」を実現するホテルとして
広く世界に知られ、「顔のホテル」として愛されています。
日本の文化とおもてなしを体験できるホテル

日本を旅する外国のお客様の真のニーズは、
「日本の文化に触れたい」「日本のおもてなしを体験したい」
ということに気づいた私たちは、社員みんなで考えました。

(道頓堀ホテルのホームページより抜粋)

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この思いを元に、外国人観光客をしっかり見て、知って、できるコトを考え実践された。
その「できるコト」が積み重なったって独自のサービスとなるのです。

●日本に来た時の不便さを解消したい!
→観光案内book

●母国の家族がチョット心配な時もある
→国際電話5分無料サービス

●地元と同じように自転車で日本を回りたい!
→自転車貸し出しサービス

このように、それぞれの外国人のことを考えて創り上げたサービスがこちら
【ALL0円!無料21サービス】
http://dotonbori-h.co.jp/service/index.html

そして、日本らしい体験をしてもらおうと、このようなことも実施されています。
毎日変わる!【日本文化 体験イベント】
http://dotonbori-h.co.jp/event/index.html

本当に素晴らしいなと感じています。

人を見て、人を知ることで、人が望むコトが見えてきます。
望むものを得ようとする消費が「コト消費」です。

そう言う意味では、「爆買い」もコト消費なのです。
だって、その時期はそれを望んでいたのですから。

でも、商品を一通り得てしまうと、別のものを望むようになる。
モノの豊かさではなく、心の豊かさを望むようになるんですね。

これは、外国人観光客もそうですし、いまの日本の消費もそうです。
この視点を忘れずにしたいですね。

 

松野 恵介
この記事を書いた人
松野 恵介
コトマーケティング協会代表理事。12年で1,200社以上の会社やお店と一緒に、売上アップや集客アップについて実践を繰り返し成果を出し続ける。商店街や温泉地など、地域の活性化にも意欲的に取り組み、実績も多数。年間の講演回数は80回を超える。

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