価値の伝え方:ラストシーンを大切に♪

価値の伝え方

 

重苦しい灰色の空、気の遠くなるような雪深さ、凍りつくワイパー、絶望的な風景…米沢に向かう峠道の、そんな3ヶ月前の景色が考えられないほど緑まぶしい5月♪
こんにちは、みちのく草食系、コトマーケティング・マスターコンサルタントの米谷仁です。
暖かい!ただもうそれだけで、東北人は用事もないのに出かけたくなります。

先日も、友人でお客さまでもある福島県いわき湯本温泉・こいと旅館に行ってきました。
ここは先の東日本大震災で大きな被害を受け、一時は存続も危ぶまれるほどでしたが、多くの人たちの応援もあって、今も元気に営業しています。

その旅館でいつも必ずしてするのが、折鶴&置手紙作戦

フロントで精算を済ませ、車のキーを受け取って駐車場に向かい、荷物を積んで運転席に乗り込むと、フロントパネル周りに置いてあります。
価値の伝え方

本日は、ご来館下さいまして、誠にありがとうございました。
どうぞお気を付けてお帰り下さいませ。
又の御利用、心よりお待ちしております。
いわき湯本温泉こいと旅館 スタッフ一同

 

どの旅館でも朝食にチカラを入れている、という話を聞いたことがあります。
それは最後の印象が人の心に残るから。温泉も夕食も部屋も良かった、でも人の心に残るのは最後の印象、ラストシーン。つまり旅館では朝食がこれに当たるというわけです。

言われてみれば、確かに旅館の朝食って、日常では考えられないほど豪華ですよね。いつも朝食を食べないボクも、温泉旅館の朝食は楽しみで、つい食べてしまいます。

この旅館は、さらにその上を行っているわけです。

車に乗り込んで置いてある折り鶴そして手書きの手紙。
あぁ帰るんだな…と少しさみしくなった矢先に、また来てねという温かいメッセージと折鶴…コレ、効きます!

印象だけではありません。
手書きの手紙と、スタッフが作ったであろう折鶴は、スグには捨てられずつい車の中に置いたまま。運転する度に目に入り、誰かを乗せるたびに「これ何ですか?」の質問に答え、その説明のときにはこの旅館の宣伝までしてしまいます(笑)
見るたびに、話す度にこの旅館を思い出し「また行きたいなー」と思わされてしまうって、かなり効果的でスゴイ販促ツールですよね!!

だってホラ、ボクもこうやってブログにも書いてるし(笑)

 

コトマーケティング的に言うと「人の思いに残るコト」ですね。
コレまさにその具体的で、強力なる販促ツール!さらにスゴイのは経費ほとんど0円!!

「ラストシーンを大切にする」…これは温泉旅館に限ったコトではありません。
自社でも、お店でも、応用できますし、かなり効果的です。

会計のときに小さなメッセージカードを渡したり、請求書と一緒に手書きの手紙を添えたり。電話を切る間際に「草食系コトマーケティングマスターコンサルタント米谷でした」って言ってみるのもイイかも(笑)

ラストシーンにおいて自分では何ができるか、自社ではどうやってお客さまを喜ばせるか、印象に残せるか。ぜひ考えて、楽しみながら行動してみてくださいね♪

 

 

米谷 仁

1961年、宮城県仙台市生まれ。
広告代理店デザイン室(東京)、印刷会社企画室(仙台)を経て独立。以降『売れるデザイン』『人が思わず反応する販促ツール』をつくるために実験を重ねる。精度をさらに高めるため、2010年有限会社感動販促研究所設立。草食系マーケティング・デザイナーとして企画、デザイン、講演、執筆、コンサルタントとして活動し、2016年コトマーケティング協会マスターコンサルタントに。

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